【まとめ】2020年9月に読んだ本

2020年9月に読んだ本は全部で11冊でした。

歴史もの、ノンフィクション、小説も少し。どれもおもしろい本ばかりでした。

目次

『明治を生きた男装の女医 高橋瑞物語』田中ひかる

医学部に女性が入学できなかった時代。この時代に負けずに頑張った女性たちがいたからこそ、今の私たちがあるという感謝の気持ちとともに、女性は結婚や出産でやめるから入試の点数を低くして合格者数を調整していた医学部のニュースもあり、今も変わらないなあと言う残念な気持ちにもなりました。

『沈没家族』加納土

シングルマザーの穂子さんは、息子の土くんを育てるために保育人を募集して一緒に育ててもらいました。その当事者である土くんがかつての保育人に出会い直して、自分の育った環境について振り返った本です。この環境をどう捉えたらいいのか。複雑な気持ちになりました。そして、土くんがしっかりした大人に育ってくれて本当に良かったと思いました。

『安政維新 阿部正弘の生涯』穂高健一

幕末、ペリーが来航し開国を迫りました。そのとき、身分によらず広く意見を求め、清など外国の状況も冷静に検討した結果、開国という道を選んだ老中・阿部正弘。私はこの時代にこんな立派な人がいたということを知りませんでした。明治維新のグランドデザインを描いた人物。もっと学校でも教えたらいいのに、と思いました。

『青くて痛くて脆い』住野よる

映画化されるということで、原作を読んでみました。タイトルどおり痛い。読んでいても心がキュッと痛くなります。

読みながら、頭の中では吉沢亮と杉咲花がセリフを喋っていました。杉咲花ちゃんに「気持ち悪い」って言われたら、傷つくなあ。。。

『<弱いロボット>の思考 わたし・身体・コミュニケーション』岡田美智男

息子が解いていた中学入試の過去問で取り上げられていて、おもしろそうだったので読みました。ロボットというと、人間の仕事を代わりに効率的にやってくれると思いがちですが、ここで紹介されているのは、何の役に立つかわからない、よくわからないけど可愛らしい、手伝ってあげたくなるようなロボットばかり。そんなロボットを通して人と人のコミュニケーションについて考えさせてくれる本でした。

『オスマン帝国 イスラム世界の「柔らかい専制」』鈴木董

お気に入りのポッドキャスト「コテンラジオ」でオスマン帝国が取り上げられておもしろかったので、もっと調べたいと思って読みました。とてもわかりやすく書かれていました。

『邦人奪還』伊藤祐靖

元・自衛隊特殊部隊にいた著者が、特殊部隊を主人公に書いた小説なのでめちゃくちゃリアルでおもしろかったです。アメリカが北朝鮮に報復のミサイル発射をしようとしているところに日本人拉致被害者がいることが判明。特殊部隊が救出に向かいます。

『キリン解剖記』郡司芽久

世界的にも珍しいキリンの研究者が、どのように研究者としてのキャリアを積み重ねていったかを書いた本。キリンの不思議な話もたくさん紹介されていて興味深かったです。動物園や博物館に行きたいなあと思いました。

『誰が命を救うのか』鍋島塑峰

東日本大震災と、その後の福島原発事故。原発近くの住民や病院の入院患者の避難や、原発の爆発で怪我をした人の対応をすることになったのが福島県立医大でした。突然専門外の対応を迫られて精神的に追い詰められていく福島県立医大の先生たち。そこへヘルプにやってきた広島大や長崎大の先生。神様みたいに見えただろうな。

放射線もウイルスも、目に見えないものは怖い。恐怖心は差別や偏見を生みます。それは今の状況と同じだなあ、と読んでいて思いました。

『教養としてのロンドン・ナショナル・ギャラリー』木村泰司

上野の国立西洋美術館で開催中の「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」。チケットを予約したので、予習しようと思ってこの本を買いました。今回の展覧会で来日している作品以外にもたくさんの作品が紹介されています。その絵が書かれた背景についても書かれていて西洋絵画史としても勉強になるし、展覧会に行くのがますます楽しみになりました。

『臨床研究の道標 上・下』福原俊一

臨床研究についての本はこれまでにもたくさん読んできましたが、これが一番わかりやすかったです。臨床研究のデザインの仕方を順番に説明してくれていて、さらに自分でも研究計画を立てられるようワークシート形式になっています。これからも何回も見直して使っていきたいと思います。

読み始めたけど途中で止まっている本

『正義論の名著』中山元

『働く人のための感情資本論ーパワハラ・メンタルヘルス・ライフハックの社会学』山田陽子

『「役に立たない」科学が役に立つ』エイブラハム・フレクスナー×ロベルト・ダイクラーフ

買って読み始めたけど途中で止まっている本も毎月何冊かあります。一回止まってもまた読み始めたときに一気に読み進められたりすることもあるので、今はそのタイミングじゃないのかな、と思って寝かせています。

まとめ

2020年9月に読んだ本は全部で11冊。どれもおもしろかったです。一番良かったのはどれか選ぼうと思って考えてみたけど、どれも甲乙つけがたく、選べませんでした。

というわけで、来月もおもしろい本に出会えることを楽しみにしています。

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