【レビュー】ブログライティングにも役立つ本『20歳の自分に受けさせたい文章講義』

私は、小学生の頃から読書が好きで、友達と遊ぶより図書室で本を読んでいる方が好きな子供でした。今でも人とのコミュニケーションは、話したり聞いたりするよりも、読んだり書いたりする方が楽です。

中学高校での得意科目は国語。文章を書くことも得意とまでは言いませんが、それなりに苦ではなくできていたと思います。

そんな私が「書く」ことを今までで一番意識したのは初めて症例報告の論文を書いた時。「論理的に書く」とはどういうことかを初めてちゃんと考えたように思います。

そして、最近ブログを始めて、毎日ある一定量の文章を書くようになって、もう一度「文章を書く」ことについて考えてみたいと思い、この本を読みました。manablogのマナブさんもお勧めしていた本なので、ブログ書く人の間では有名な本かと思います。

作者は、大ヒットした『嫌われる勇気』を書かれた古賀史健さんです。

目次

頭の中の「ぐるぐる」を翻訳する

著者が、ある数学者にインタビューに行ったときのこと、その先生は、身振り手振りを交えて数学の面白さをわかりやすく、熱っぽく語ってくれました。「数学って、そういう学問だったのか!」と感激した古賀さんは、このとき、文章を書くということは、それを読んだ人が理解できる言葉に「翻訳する」ことだと気づいたと言います。

我々はどうして”翻訳”をするのか?
伝えるためだ。
伝えたい相手がいるからだ。
他者でも読者でも、言葉はなんでもいい。誰かになにかを伝えたい、つながりたいと思うからこそ、”翻訳”をするのだし、しなければならないのだ。

ガイダンス その気持ちを「翻訳」しよう

先日読んだ飲茶さんの『史上最強の哲学入門』がめちゃくちゃおもしろくてわかりやすかったのは、飲茶さんが哲学のエッセンスを私のような素人でもよくわかるように”翻訳”するのがとても上手だからなんだな、と納得しました。

文章はリズムで決まる

文体とはリズムである。

と古賀さんは言います。リズムの悪い文章とは、読みにくい文章のこと。そして文章のリズムは「論理展開」によって決まります。論理展開をしっかりとするためには、接続詞が重要です。つまり、適切な接続詞を使って文章と文章をつないでいくことで、リズムの良い論理的な文が書けるのです。

リズムというと、音読することでわかる聴覚的リズムを思い浮かべがちですが、それよりもまずは視覚的リズムを意識することが大事です。なぜなら、文章というのは基本的に目で読まれるものだから。

視覚的リズムを生み出す要素
  • 句読点の打ち方:1行にひとつ。文字間(縦)の圧迫感を解消する。
  • 改行のタイミング:最大5行。行間(横)の圧迫感を解消する。
  • 漢字とひらがなのバランス:字面そのものが持つ圧迫感を解消する(白と黒のバランス)。

導入が一番大事

文章の面白さを左右する「論理展開」として、よく聞くのは起承転結です。しかしビジネス文書などでは、別に「転」を意識する必要はなさそうです。そこで、古賀さんが提案しているのが「序論・本論・結論」の三段構え。映画に例えると、「導入・本編・結末」となります。ここで意識しておきたいのが、カメラワーク。ドラマや映画だと、まずは遠景で状況説明をした後で、近景のカメラに移り、個々のエピソードや主張を描写します。そして最後にもう一度遠景で全体を見渡しつつエンディングへ。

ここで一番大事なのは導入部分です。導入がまずいとそれ以上読んでもらえなくなります。

導入部分の書き方で参考にしたいのが映画の予告編。これには3パターンあります。

映画予告編の3パターン
  • インパクト優先型:最初におっ?と思わせる結論を持ってくる
  • 寸止め型:正体をギリギリまで隠して核心部分は観客に想像させる
  • Q & A型:疑問とその答えを導入部分に書いてしまう

文章の構成要素として、「主張・理由・事実」の3つを必ず入れるようにしましょう。「主張」はすべての文章に必要です。主張のない文章は読者に届きません。また、主張が明確になることで文章全体が読みやすくなります。さらに、その主張の根拠となる理由、事実を述べること。文章の中に「主張・理由・事実」の3つがあるか、そしてその3つがしっかりと連動しているかをいつも意識することが重要です。

読者の「椅子」に座る

あらゆる文章の先には「読者」がいます。一生誰にも見せない文章だとしても、未来の自分だけは読者となります。その時に、読者の横に立つのではなく、読者と同じ椅子に座って書くと説得力が違ってきます。他人の椅子に座る、と思うと難しいですが、「10年前の自分」の椅子に座って、10年前の自分が困っていたことを解決してあげるつもりで書くといいそうです。ブログライティング術でよく言われる「ペルソナ」の設定ですね。

また、いろんな人の文章や本をたくさん読んで、文体の好き嫌いを自分の中に積み重ねておくことも大事、と書かれています。とくに、「生理的に嫌いな文章」に注目。

自分の”嫌い”を深く掘り下げていくと、最終的に書き手としての自分はどうありたいのか、という潜在的な欲求が明らかになってくる。

第3講 読者の「椅子」に座る

まとめ

大ヒット作を出版しているライター兼編集者が書いた、文章を書くためのコツ。書くとは、翻訳すること。わかりやすく伝えるために、自分の言葉に翻訳する。リズムの良い文章を意識する。読者の「椅子」に座って書く。

どんな種類の「書く」ものについても役に立つ内容だと思いました。もちろんブログライティングにも。いろんなところでおすすめされているのがよく分かる、いい本でした。

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