【超相対性理論メモ2】#4-6我々は疑心暗鬼から脱却できるのか

コテンラジオの深井さん、学びデザインの荒木さん、Takramの渡邊さんが語り合うポッドキャスト『超相対性理論』。第4回から第6回のテーマは、深井さんからの「我々は疑心暗鬼から脱却できるのか」です。(途中に入っているリンクは私が調べた関連サイトです)

ある人のことを知りたいと思った時、全体像が見えないから想像してしまう
どうしても止められない想像
疑いや嫉妬になることもあるし、憧れや恋慕の感情になることもある
疑いに向いたものが疑心暗鬼
我々は永遠に疑心暗鬼している
人のことを完全に分かるのは不可能、そこにはどうしても余白が残る

100分de名著「黒い皮膚・白い仮面」での伊集院光さんの言葉

100分de名著HPよりhttps://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/106_fanon/index.html

『諦める』ということは、『この人のことをもう知らなくていい』ということなので、完全な分断だと思うんです。そして、『答えが出た』ということは、そこで『偏見』が完成することだと思う。だから、一番大切なことは、『問い続ける』ことで、『よかれと思って言ったことがもしかしたら傷つけているかもしれない。じゃあ、こういう言い方をしたらどうなんだろうか』と思い続け、自分をバージョンアップし続けることではないか

https://note.com/nitoshi/n/n0c9148a96d58

ゼロかイチに落とし込むと安心する。どっちつかずの状態は不安になる。
問い続ける=アップデートし続ける。

便宜的に何かを分けないといけないとき、人間のある一面だけを切り取らないといけない。
分けることですっきりするのではなく、その不遜な行為に苦悩しないといけない。

コミュニケーション=情報のやり取り
クロード・シャノン 情報理論
「発信者の情報をエンコードしシグナルを送信する。受信者はそれを受信してデコードする。その過程でノイズが乗ると形が変わる。いかにそのノイズを減らせるか。エラーがないことが正しい」
人間のコミュニケーションはそうではないのではないか。別の人間が同じ受け取り方をするわけではない。一人の人間でも日によって受け取り方が違うかもしれない。

BOOKウォッチ
デジタル世界の基礎を築いたアインシュタイン以上の天才数学者 『クロード・シャノン 情報時代を発明した...  「情報理論の父」と呼ばれ、今日のデジタル世界の基礎を築いたアメリカの天才数学者クロード・シャノン(1916-2001)。その初の本格的な評伝が本書『クロード・シャノン...

ベイトソン「情報とは差異を生み出す差異である」
言葉を発したときに自分と相手とで受け取り方が違う。そこにコミュニケーションの価値がある

松岡正剛 千夜千冊より https://1000ya.isis.ne.jp/0446.html

ドミニク・チェン『未来をつくる言葉』

分断を生まない、あきらめない、完全に分かろうとしない
コミュニケーションの先に完璧な理解があるという前提をまず捨てる
相手を説得することはできないし、することが目的でもないというスタンスにお互いが立ったらやっとコミュニケーションが駆動する
表現行為というものを、差異を明らかにしながらそれを楽しむという契機にする
ショーペンハウアー『読書について』
「思想は言葉にした瞬間に死ぬ。そして他者によって新たな命を与えられる」
誤読によってコミュニケーションが成り立っている

企業のビジョン、理念 本来は誤読されない方がいいもの?
抽象度が高い
Googleのミッションは代入型
Linuxのミッションは複層型 投影している夢の内容が人によって違う
社会と接続する要素、個人の物語を映し出す要素というめっちゃ大きい話と小さい話をちゃんとつなぐことができるか、というのが良いミッションとして求められるポイント

誤読可能性のあるミッション、ビジョン、それぞれが自分の文脈で語りうるものがあって、それに共感する人たちが集まっていい意味で誤読して自らの中に落とし込んでいくという体制の中で、個人同士がコミュニケーションするときにも誤読を楽しみつつ問い続ける
人は常に想像力の行き先を探している それが不安に行くと疑心暗鬼になる

2016年イギリスで詩集の売り上げが史上最高 インスタグラマーの詩集がめっちゃ売れた 政治不安がある時代は詩集が売れる
詩は答えを与えてくれない 自分自身の無限に進んでしまう疑心暗鬼の心を預けたいという力があったのかもしれない
「傑作は最初から傑作なのではない、傑作になっていくのだ」
傑作はある意味、器。それを囲んでいるオピニオン含めて傑作。

想像力の行き先 ポジティブ、ネガティブ両方ある それはアートとして捉えることもできる
マイナスに向くものをあえてプラスに解釈することもできる
渡辺さんの「誤読」 坂口安吾『堕落論』
疑心暗鬼という言葉が持つ力を逆に使う

同じことが起きた時に前向きにとらえる人と、何か起こったら怖いという安全志向の人がいる
不安をクリエイティブの苗床と捉えるか、事件の温床と捉えるか、OSの違い
ベンチャー企業は比較的リスクをポジティブにとらえる人が多い
プロジェクトが対象の場合、人間が対象の場合でも違う
人間同士の疑心暗鬼は誤読を楽しもうという余裕によって解消される
事実として自分は何を不安に思っているのか、書き出してみるとたいしたことなかったりする
ファクトじゃなく概念に支配されている 言語化、可視化してみる 何が不安の核心なのか
プロジェクトに対する不安は、分からない不安?

第6感に一つでもヒットすると、このプロジェクトやばいと思う 帰納的に積み上げてきたもの
センサーの正体は何なのか それと今の事象を演繹的に結び付けていいのか
ハーズバーグ 二要因理論(動機づけー衛生理論)

ダイヤモンド・オンライン
フレデリック・ハーズバーグ動機づけ―衛生理論 ハーズバーグの研究は職場における個人や個人の勤務態度に的を絞っているが、マネジメントの知識や専門技術の重要性も強調しておりマネジャーのあいだでも人気が高い。

衛生面での疑心暗鬼はつらい ただ生存するのか、よりよく生きるのか 衛生面は可及的速やかに解決してあげたい
個人の問題として対処するか、組織全体の構造問題として対処するか
個人の問題にはあえてすぐに対処しないで組織の構造として対処する場合もある
一人一人が違和感を発信できる、心理的安全性が保たれた組織づくりができているか カルチャーが大事

違和感があったらいつでも言おう vs 違和感を表明すると同時に提案をしよう
政治家だったら提案したほうがいい、ジャーナリズムなどは提案なしに問題を明らかにするだけで十分
提案がないから語れない→うっぷんがたまる→モチベーションが下がる→解決策がないままが続く、無限ループ
下っ端が堂々と不満や違和感を表明できる空気

疑心暗鬼になってしまうのはしょうがない、自分の不安のポイントを分析して見つめていく、それによって自分が必要以上に不安になることを防ぐ、組織においては疑心暗鬼をテーブルの上に乗せていいんだよという心理的安全性
もやっとした概念を言語化することの大切さ、言語化すると結構どうでもいいなと思う
考えが自分の中にあると客観視できない、外に出すことで自分から切り離されるから客観視できる、個人でも組織でも大事
自分がリーダーじゃない組織の場合、どう心理的安全性を確保するか

キックオフ、中間フィードバック、最終フィードバック Takramでは一歩引いて考える機会を3回設けている

STUDY HACKER(スタディーハッカー...
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キャンパスの近くでガリガリ絵を描く(キャンパスの時間) 寝て起きて遠くから眺めて初めてバランスがわかる(肘掛け椅子の時間)
諦めてしまった人に何ができるか、何もできない 短期的な意味で慌てない方がいい
それとは別でプロフェッショナルは必要 自分の姿を客観視することはやっぱり大事
気をつけないといけないのは全能感 何かできる、何かやらなきゃいけない 短期的な答えを出そうとしてかえってこじらせる
身を委ねる、見守ること 答えを出してスッキリすることではない 諦めることでもない
見守ることがソリューションという場合もある
解決しなくていい場合もある 決して放置することではない
サービスデザイン エツィオ・マンジーニ 
ソリューションメイキングとセンスメイキング 解決することと意味を与えること
現状が変わってないのに救われることがある

渡邊さんのTAKRAM RADIOでもセンスメイキングのことが
語られていました。

TAKRAM RADIO Vol.57 センスメイキングと意味のイノベーション

SPINEAR (スピナー)
Vol.57 センスメイキングと意味のイノベーション | TAKRAM RADIO | SPINEAR (スピナー) 今回は前回に続きビジネスプランナーの安西洋之さんを迎えて「センスメイキングと意味のイノベーション」をテーマにトークセッションを行います。00:00 デザインにおけるセ...

チームビルディング タックマンモデル 形成Forming、混乱 Storming、統一 Norming、機能 Performing

東洋経済オンライン
仕事ができる人は「正しい衝突」が超得意! 私が外資系企業でコンサルタントとして仕事をしていた当時、つねに数カ月単位で新しいプロジェクトチームを組み、仕事をしてきました。戦略コンサルティングプロジェクトは...

我慢するには自分たちが今Stormingにいると思うしかない

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