【論文】早産児の心室中隔欠損症の短期予後

Clinical Presentation of Preterm Infants with Ventricular Septal Defect
Mitsuhiko Riko et al.
Tohoku J.Exp.Med.2020,252.281-286
doi:10.1620/tjem.252.281

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Abstract

心室中隔欠損症(VSD)は、先天性心疾患のうちで最も多いものである。しかし、早産児のVSDに関する報告は少ない。この研究の目的は、VSDのある早産児についての我々の経験を共有し、彼らの短期予後を記録することである。

2000年1月から2017年12月までに32名のVSDのある出生週数32週未満の早産児が我々のNICUに入院した。彼らのうち9名が除外基準により除外された。VSDの大きさと位置、治療内容、新生児期の経過を後方視的に医療記録からレビューした。

23名の早産児の中央値は29.4週(25.0-31.3週)、出生体重の中央値は924g(524-1526g)だった。VSDの大きさは、9名が2mm未満で、14名は2mm以上だった。2mm未満の9名はVSDに対する内科的・外科的治療を受けていなかった。2mm以上の14名のうち、8名(57.1%)は内科的・外科的治療を受けていた。外科的治療は、2mm未満より2mm以上で多く行われていた(p=0.007)。

早産児において、2mm以上のVSDは手術のリスクが高く、動脈管開存症(PDA)のリスクも高い。2mm以上のVSDのある早産児では、小児循環器科医と協力して、手術介入も念頭において治療に当たることが重要である。

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2mm以上のVSDで手術をした8名の術式
PA banding(PAB)のみ 2名
PAB+PDA ligation 3名
PDA ligationのみ 3名

大きな合併症
脳室内出血+肺出血 2名
肺出血のみ 1名

2mm以上のVSD14名の予後
自然閉鎖 6名(42.9%)
根治術 5名(35.7%)

PABを行った5名の手術時期
d36、d58、d3、d20、d20、d17

心不全の進行時期
正期産では生後4-6週
早産児では生後1-2週と早い

意外に自然閉鎖が多いなと思いました。PABをしたけど、その後自然閉鎖してbandingを外した症例も1例ありました。また、PABは1か月以内に行っていることが多く、手術時の体重は1000gいってないのかもしれません。心不全が進むのが正期産児よりも早くて生後1-2週というのも要注意です。

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